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１．はじめに：瀬戸内市の脱炭素化への取り組み
気候変動対策が世界的な課題となる中、瀬戸内市では2050年までのカーボンニュートラル実現に向けて、様々な取り組みを進めています。その一環として、2024年度から新たに「事業者用脱炭素推進設備導入補助金」制度を開始しました。この制度は、市内の事業者が太陽光発電や蓄電池、電気自動車など、脱炭素化に資する設備を導入する際に、最大1000万円の補助金を交付するものです。
本記事では、この画期的な補助金制度の詳細について、分かりやすく解説していきます。
補助金制度の概要
2.1 申請受付開始日
本補助金の申請受付は、2024年（令和6年）7月1日（月）から開始されます。予算には限りがありますので、申請を検討されている事業者の方は、早めの準備をおすすめします。
2.2 補助対象者
本補助金の対象となるのは、以下のいずれかに該当する方です。
市内の自社事業所に補助対象設備を設置する事業者
PPAモデル（第三者所有モデル）で市内事業所に設備を提供する事業者
リース等により市内事業所に設備を提供する事業者
ただし、以下の条件を満たす必要があります。
市税の滞納がないこと
暴力団または暴力団員等でないこと
2.3 主な交付要件
補助金の交付を受けるには、以下の要件を満たす必要があります。
市からの交付決定後に事業に着手すること
当該年度の2月末日までに実績報告が可能な事業計画であること
同一の設備に対して他の補助金を申請していないこと
導入する設備が商用化され、導入実績があるもの（中古設備は不可）
法定耐用年数期間中、取得した温室効果ガス排出削減効果をJ-クレジット制度に登録しないこと
これらの要件を守ることで、確実に補助金を受け取ることができます。次のセクションでは、具体的な補助対象設備と補助金額について詳しく見ていきましょう。
3. 補助対象設備と補助金額
3.1 太陽光発電設備
補助金額： 出力1kWあたり5万円（上限額 1,000万円）
主な要件：
固定価格買取制度（FIT）やFIP制度の認定を受けないこと
発電電力量の50%以上を自家消費すること
「事業計画策定ガイドライン（太陽光発電）」の遵守事項に準拠すること
太陽光発電は、初期投資は大きいものの、長期的には電気代の削減につながります。この補助金を活用することで、導入コストを大幅に抑えることができます。
3.2 定置用蓄電池
補助金額： 設置費用（円/kWh）の3分の1に蓄電池容量を乗じた額（上限 15kWh分）
主な要件：
本事業で設置する太陽光発電設備の附帯設備であること
平時にも充放電を繰り返す設備であること（非常用電源のみは不可）
定められた価格要件を満たすこと
蓄電池を併設することで、太陽光発電の自家消費率を高め、さらなる電気代削減が可能になります。また、停電時の非常用電源としても活用できます。
3.3 カーシェア用EV・PHV
補助金額： 車体価格の3分の1（上限額 電気自動車：100万円、プラグインハイブリッド自動車：60万円）
主な要件：
原則として、再生可能エネルギー発電設備と接続して充電を行うこと
外部給電が可能な車両であること
平常時は社用車として使用し、遊休時には社員等へ貸し出すか、他の団体と共有すること
カーシェア用のEV・PHVを導入することで、CO2排出削減と災害時の非常用電源確保を両立できます。また、遊休時の有効活用により、車両の稼働率向上も期待できます。
3.4 充放電設備・充電設備
補助金額： 設置費用（税抜）の2分の1（ただしCEV補助金交付額を上限）
主な要件：
本事業で導入するEV等の附帯設備として整備すること
原則として再生可能エネルギー発電設備と接続して充電を行うこと
充放電設備を導入することで、EVを「動く蓄電池」として活用し、ピークカットや非常時の電力供給に役立てることができます。
3.5 高効率空調機器
補助金額： 設置費用（税抜）の2分の1 （上限額 事業の用に供するもの：50万円、その他：10万円）
主な要件：
現在使用している機器と比較して30％以上の省CO2効果があること
高効率空調機器の導入は、電力消費量の大幅な削減につながり、ランニングコストの低減とCO2排出削減の両立が可能です。
４．申請方法と注意点
補助金の申請は、以下の手順で行います。
必要書類の準備
交付申請書
事業計画書
誓約書
その他、設備ごとに定められた添付書類
書類の提出
原則として郵送（簡易書留等の追跡機能付き郵便が望ましい）
本庁生活環境課窓口での直接提出も可能
市による審査と交付決定通知
設備の導入・工事の実施
実績報告書の提出
補助金の交付
注意点：
申請は先着順で受け付けられ、予算額に達し次第終了となります。
交付決定前に契約・着工した場合は補助対象外となります。
実績報告は当該年度の2月末日までに行う必要があります。
5.まとめ：脱炭素化で企業価値向上と地域貢献を
瀬戸内市の「事業者用脱炭素推進設備導入補助金」は、事業者の皆様にとって、脱炭素化への取り組みを加速させる絶好の機会です。この補助金を活用することで、以下のようなメリットが期待できます。
初期投資の大幅な削減
光熱費等のランニングコスト低減
事業継続性の向上（災害時の電力確保）
環境への配慮をアピールすることによる企業イメージの向上
地域の脱炭素化への貢献
脱炭素化は、もはや企業の社会的責任であると同時に、競争力強化のための重要な戦略となっています。この補助金制度を有効活用し、自社の持続可能な成長と地域社会への貢献を両立させましょう。
申請をお考えの方は、詳細な要件や必要書類を確認の上、早めの準備・申請をおすすめします。瀬戸内市の担当部署にもお気軽にお問い合わせください。共に、持続可能な未来を築いていきましょう。
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